これまで多くの人との出会いがありましたが、中でも、今では伝説と化した
方々を知る機会がありました。日本規格協会という、日本の戦後の産業発展
に基礎となったQC活動を推進して来た協会で、様々なセミナー等の企画が
あり、唐津一(からつ・はじめ)先生と先生紹介の講師の方の講義を主体と
した『唐津塾』というのに、二三年参加させていただいたことがあります。
唐津一先生は、日本電信電話公社から松下通信工業常務取締役、松下電器産業
株式会社顧問、東海大学開発技術研究所教授として活躍され、1981年には
デミング賞本賞受賞し、企業の問題解決に貢献された方です。1919年生まれ
でしたので、今年2019年は、ご存命であれば、百歳でした。
唐津塾の仲間と、英語の文献を翻訳し、先生のところへ翻訳をお届けしたこと
がありました。また、唐津塾開催の日、日本規格協会ビルのエレベータの中で
ご一緒した時に、思い切って時候のお話をしましたら、その日の講義のことを
返答されたことを思い出します。
また、唐津先生が松下幸之助翁と海外出張された折り、飛行機の中で、幸之助翁
は、四時間寝て、四時間仕事の繰り返しなので、時差を感じないというお話も
しっかり記憶に残っています。いつも面白く楽しいお話を聞くことが出来ました。
企業経営、産業界の中で、特に製造業、理系技術についてのポジティブな見方、
考え方でお話される方は、唐津先生以降、あまり見かけないように思います。
たくさんのご著書、今年はもう一度目を通してみようと思います。